何気なく閲覧しているホームページに、ウイルス感染のリスクがあるのを考えたことはありますか?
ウイルス感染のルートは様々ありますが、中でも圧倒的に多いのがホームページからです。もし何の対策もなしに閲覧しているのだとしたら、すでにウイルス感染しているかもしれませんよ。
今回は、ウイルス感染の中でもホームページに関する事例をご紹介します。総務省が発表している事例をもとに進めて行きますので、「私は大丈夫」と思っている方ほどぜひ確認してみてください。
1.ホームページでよくあるウイルス感染の事例と対策
ウイルス感染のルートは本当に多種多様なものがあります。ホームページからに絞っても種類があるほどで、すべてを把握するのは大変です。ここではよくあるウイルス感染の事例を見ていきましょう。
事例1:ウイルス感染の対策はしていたのに…
仮にAさんとします。
Aさんは1年前に新しくパソコンを購入したそうです。当時からウイルス感染のリスクには関心があり、購入したパソコンには初めから最新版のウイルス対策ソフトがダウンロードされていました。
それから1年後のある日。友人から「あなたから送られてきたメールにウイルスがついていた!」と指摘されます。おそらくはホームページからですが、いつの間にかウイルス感染していたのです。
この事例の問題点はたった1つで「ウイルス対策ソフトの更新を忘れていた」ことにあります。
確かに、Aさんが購入した当時は最新版のウイルス対策ソフトでした。しかし、ウイルス対策ソフトで検知できるのはすでに発見されているウイルスに対してで、新しいものには対応していません。
定期的にウイルス対策ソフトを更新していれば新しいものにも対応できるのですが、Aさんはその更新作業を忘れていたために新しく開発されたウイルスに対応しておらず感染してしまった訳です。
事例2:ホームページを見ていただけなのに…
仮にBさんとしましょう。
Bさんには昔からファンだったアイドルのCがいました。ただ、Cは国民的アイドルとして人気が高く、コンサートのチケットは入手困難でBさんも毎回応募しますが当たったことはありません。
そんな時、Cのファンが集まるホームページ上の掲示板に「限定だけど、次回のコンサートが手に入るかも!」との書き込みと、応募先と思われるURLが記載されているのを発見したそうです。
Bさんは応募するためにURLをクリックしたところ、画面に次々と異常な表示があり、最終的にはパソコンがフリーズ(停止)してしまいます。いわゆる「ブラウザクラッシャ」と呼ばれる手口です。
この事例で問題となるのが、「信ぴょう性の低い情報を信じてしまった」ことにあります。
上記の事例は愉快犯的なもので実害はほぼありませんでした。しかし、もしURLの先に悪質なウイルスが仕込まれていたらどうなっていたでしょう。ホームページ上のURLを安易に開くのは危険です。
事例3:有名サイトから入手したはずなのに…
仮にDさんとします。
Dさんの趣味は一眼レフカメラでの撮影です。ある日、撮りためていた写真を整理していると、せっかくなので加工にも挑戦したくなりました。ただ、撮影はできても加工まではまったくの素人です。
そこで、Dさんはホームページで口コミを検索して、ある無料の加工ソフトを見つけます。早速評判の良かった有名サイトからダウンロードし、使用してみると確かに満足できる仕上がりだったそうです。
しかし、それから数ヶ月後。パソコンに入れていたウイルス対策ソフトから「ボット(ウイルスの一種)が侵入している可能性があります」とウイルス感染の警告表示があったのです。
この事例では「無料ソフトのリスク」がひとつの問題点として挙げられます。
と言うのも、有料だと制作側のサポートを受けられますが、無料にはまずありません。ほとんどの無料ソフトは「自由に使えるけどあくまで自己責任」で、有名サイトだから安全とは限らないのです。
2.まとめ
今回、登場した事例はあくまで一部で、ホームページ上には様々なリスクが潜んでいます。「私は大丈夫」と油断していると、ウイルス感染して自分だけでなく周りにまで迷惑をかけるかもしれません。
- ウイルス対策ソフトは最新の状態にする
- 信頼性の低い情報もあると知っておく
- 無料サービスに潜むリスクを理解する
上記の3つは頭の片隅にでも入れておいてください。少なくともウイルス対策ソフトを最新の状態に更新しておけば、ホームページ上に設置されているウイルスのほぼすべてに対処できるはずです。
ちなみに、今回紹介した事例の他にも、総務省のホームページには様々な事例が掲載されています。知っておけば回避できるものばかりなので、興味のある方はぜひチェックしてみましょう。
総務省の事故・被害の事例集はこちら